印刷業界では数多くの専門用語が使われています。
用語を誤用することで、思わぬミスや工程上の事故が起こることがあります。
また、用語を知らないことで、制作前や制作過程の打ち合わせに時間がかかり、スムーズに進行しない、といったトラブルも発生するかもしれません。
そんな事態を避けるために、このシリーズでは印刷物の制作時に知っておいたほうがいい用語を解説していきます。
印刷用語なら十分理解しているという方も、おさらいの意味であらためて一緒に確認していきましょう。
今回は、校正の工程で登場する用語について解説していきます!
印刷物ができるまで
その前に、印刷物ができあがるまでの流れについて確認です。
印刷物の制作は、ヒアリングから始まり、デザインラフ提出、取材・撮影、初校提出、校正等さまざまな工程を経て形になります。
今回とりあげる用語は、上図の⑧初校提出〜⑩色校チェック、最終校了の工程でよく使われるものです。
制作の流れについては、こちらの記事でも詳しく説明していますのでご確認ください。
→パンフレット制作の流れをわかりやすく解説!
校正の工程で使われる用語
■初校
初校とは、依頼者が提出した原稿や素材を使用して、デザインにおこした最初の制作データのことです。
または、文字どおり最初の校正作業のことを指します。
初校ではテキストや素材に誤りがないかはもちろん、デザインが希望に沿ったものに仕上がっているかなどをチェックします。
初校以降は大幅な変更は難しくなるため、レイアウトなども含めて全体的に確認を行いましょう。
そもそも校正とは?
誤字脱字や文法上の誤り等、文章のルールの間違いをチェックするのが校正です。ちなみに響きが似ている「校閲」は、書かれている内容の誤りや矛盾を確認する作業です。
同じ読み方なので要注意!「初稿」とは?
同じ読み方の「初稿」は、最初の原稿のことです。依頼者から支給される原稿や写真データなどを、初稿と呼びます。
■初校戻し
制作会社から提出された初校を依頼者が確認し、修正指示を書き込んだデータを制作会社に送り返すことです。
■二校(再校)
初校戻しの修正内容を、制作会社が反映したデータを二校(再校)と呼びます。以降は校正を重ねるごとに、三校、四校…と校了に至るまで数が増えていきます。
■校了
誤字脱字やデザインの修正等が全て終了し、印刷できるようになった状態を校了といいます。
■責了
責了は、責任校了の略語です。若干の簡単な修正指示のため、制作会社や印刷会社の方で修正確認し、お客様に戻さず校了としていい(=印刷作業に進めていい)という場合に使用します。
■色校正
パンフレットなどを印刷する前に、色を確認するための作業のことです。色校正を行うために印刷した紙のことも、色校正と呼びます。
色校正には実際の紙と機械で印刷する「本紙本機色校正」もありますが、コストがかかるため、インクジェットやデジタル印刷機で出力を行う「簡易色校正」で行う場合もあります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今日紹介した用語は、使用者や企業、シチュエーションによって意味が微妙に変わってくるので、お互い認識をすり合わせてから進められると安心です。
民間医局クリエイティブでは、こういった専門用語に慣れていない医療機関の方にも、わかりやすくお伝えすることを心がけています。
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