はじめに
なぜ病院(医療機関)には「広報」が必要なのでしょうか。
そもそも病院における「広報」とは何なのでしょうか。
これらを説明するにあたって、まず理解をしていただきたいことがあります。
それは、病院が提供する医療サービスは、とても見えにくい(分かりにくい)ということです。
病院の場合、提供する医療サービスは企業の商品のように目に見えるものではありません。
そのため、院外の人々にとって具体的なイメージがつきにくいのです。
では、病院の良し悪しは何で判断されてしまうのでしょうか。
その答えはズバリ、医療機器や建物などの「新しさ」や病院の「規模」といった表面的な目に見える情報になります。
つまり、いくら質の高い医療を提供していても、院外の人々に「良い病院」だとわかってもらえないのです。
結果として、自院が提供する医療サービスにふさわしい患者や人材が集まらないといった問題が発生します。その問題を放置していると、利益が出ない、採算が合わない、といった病院にとっても患者さまにとっても不幸な事態を招くことになります。
それを解決するのが「病院広報」です。
「病院広報」の重要性
先ほどの話を具体的な例をあげて説明してみましょう。
たとえば同じ地域に、[A病院]と[B病院]があるとします。
[A病院]は建物が新しく、[B病院]は建物が古いです。
その情報しかなかったとしたら、ほとんどの方は[A病院]を選ぶでしょう。
しかし、実は[B病院]にはこのような良さがたくさんあるのです。
- 手術件数がA病院よりも多い
- 救急受入件数がA病院より多い
- 治療実績がA病院より良い
- スタッフの離職率が低く働きやすい
- 先生の評判が良い
- 対応が迅速(検査、紹介、逆紹介)
いくら誇れる要素を持っていたとしても、これらは目に見えない情報なので院外の人にはB病院の良さは伝わりません。
そこで[B病院]の職員が「病院広報」を用いて、これらの情報を可視化するとどうなるでしょうか。
[A病院]よりも[B病院]が行きたい病院として選んでもらえるようになるというわけです。
まとめ
「病院広報」を行い、見えない中身を可視化する!
見えない部分が可視化され、医療機関、医療人にとって大切な信用を生み出します!
「病院広報」の重要性を理解していただいたところで、「じゃあ具体的にどうやればいいの?」ということが気になってくると思います。
広報のHowToについては後編で詳しくお話をさせていただいていますので、ぜひチェックしてみてください!