印刷業界では数多くの専門用語が使われています。
印刷用語を誤用することで、思わぬミスや工程上の事故が起こることがあります。
また、印刷用語を知らないことで、制作前や制作過程の打ち合わせに時間がかかり、スムーズに進行しない、といったことも発生するかもしれません。
そんな事態を避けるために、このシリーズでは印刷物の制作時に知っておいたほうがいい印刷用語を丁寧に解説していきます。
印刷用語なら十分理解しているというひとも、おさらいの意味であらためて一緒に確認していきましょう。
はじめに
紙媒体での広報がしたい!といった場合には「パンフレット」「リーフレット」「チラシ」「フライヤー」などの選択肢が思いつくでしょう。
しかし、それぞれの違いを聞かれるとうまく説明できない人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、似ているようで異なる各印刷物の特徴と用途の違いをご紹介します!
「リーフレット」と「パンフレット」の違い
この二種の印刷物は、同じようなものと思われがちですが、実際には単純明快な違いがあります。
それは使われる用紙の枚数の違いです。リーフレットは1枚の用紙を折りたたんだもので、パンフレットは複数枚の用紙からなる冊子のことを指します。
■リーフレット
リーフレットの折のパターンはさまざまですが、最も一般的なのは、A4サイズの三つ折のものです。3つ折のリーフレットはコンパクトで気軽に手にとってもらいやすく、郵送しやすいという利点があります。クリニックの病院紹介リーフレットでもよく使用されています。
■パンフレット
パンフレットは、複数の用紙をホチキスなどで簡易的に綴じたもので、一般的なのはA4サイズで8〜24ページのものです。掲載する文字量や写真が多いパンフレットは、お客様に情報を詳しく説明するときなどに適しています。保存性の高いパンフレットと、その簡易版のリーフレットというように用途を分け、販促印刷物として両方制作するケースもあります。
「チラシ」と「フライヤー」の違い
一枚の用紙に印刷する販促物のことを、「チラシ」や「フライヤー」と呼びます。両者はもともと同じ意味を持つものでしたが、昨今では、A4サイズ以上のものをチラシ、A6サイズ以下くらいの小さなサイズのものをフライヤーと呼ぶことが多くなりました。
■チラシ
新聞折込やポスティングでおなじみのチラシの語源は「散らすもの」で、文字どおり大量に配ることを目的にした販促物のことです。A4サイズ以上の用紙を使用し、新聞折込等での大量配布や、店頭での手渡しやDMなどで使用されることが多いです。
■フライヤー
フライヤーは「飛ぶもの」の意味で、飛行機から撒かれる印刷物のことでした。店舗などに設置することが多いフライヤーは、A6サイズ以下くらいの比較的厚めの紙を使用するケースが多いです。コストを抑えつつ、高級感を出したい場合にはフライヤーがおすすめです。
ちなみに……
名刺・ハガキ・封書・書籍・パンフレット・領収書など、ざっとデスクを見渡しただけでも、私たちの身の回りにはたくさんの印刷物があふれています。
ひとくちに印刷物といっても、その用途や目的に応じて種類がありますので、代表的なものをご紹介します。
- ■商業印刷
- 企業や団体などの事業活動に使われる印刷物を対象とする分野です。チラシ、パンフレット リーフレット、ポスターはここに分類されます。さらに細かく分類することもできます。
- ■宣伝用印刷
- カタログ、会社案内、マニュアル、社内報、名簿
- ■業務用印刷
- カタログ、会社案内、マニュアル、社内報、名簿
- ■出版印刷
- 書籍、雑誌、参考書など、読み物として使われます。
- ■事務印刷
- 伝票や請求書、名刺、封筒といった事務に使用します。
まとめ
「パンフレットとリーフレット」の大きな違いは使われる紙の枚数というのは、言われてみればなるほど…な知識でしたね!
民間医局クリエイティブでは、こういった専門用語に慣れていない医療機関の方にも、わかりやすくお伝えすることを心がけています。
また、これからも初心者に向けた印刷用語の解説を続けていきますので、引き続きチェックしてみてください!