広報や採用活動に力を入れているのに、「思うように患者さんが集まらない」「求める人材からの応募がない」ということはありませんか?
その原因は「ペルソナ設定」をしていないからかもしれません。
そこで今回は、自院に最適な患者や人材の獲得など、成果を生み出す「ペルソナ設定」について解説していきます。
ペルソナ設定とは?
「ペルソナ」とは、サービスや商品を購入するような典型的な人物像のことを指します。
行動や価値観、ライフスタイル、ライフステージなど具体的な人物像=「ペルソナ」を設定し、マーケティング施策に活用することで目的の成果を得ることが期待できます。
医療機関でいうと、自院に最適な集患や最適な人材の獲得といった広報・採用活動の効果を最大化するために設定する項目です。
人口減少社会である現代では、何もしなくても新規患者が多く集まってくる時代ではなくなっています。
また、情報化社会によって患者はネットでさまざまな医療機関の情報を容易に収集できるようになり、病院・クリニックは今や患者から比較され“選ばれる時代”となりました。
それは採用においても同じです。
また、いくら多くの集患や採用の応募があっても、自院の機能とは異なる患者層や、自院が求めていない人物像からの応募では全く意味がありません。
そうならないために重要なのが「ペルソナ設定」です。
ペルソナ設定の具体例
たとえば採用活動における「ペルソナ設定」とは、“採用したい理想の人物像”であり、年齢、資格、経験、家族構成、ライフサイクルなどの情報を具体的に設定することです。
おおまかに対象を絞る「ターゲット設定」とは異なり、「ペルソナ設定」は人物像をより具体的に設定するものです。
「看護師であれば誰でもいいので応募してほしい」「外科専門医資格をもっているなら誰でもいい」では、採用してもミスマッチで失敗(早期退職)するでしょうし、そもそも採用活動における訴求力も弱くなるため、全く応募がないということにもなりかねません。
自院が求めている理想の人物像を設定(ペルソナ設定)することで、自院に最適な集患や人材獲得に効果のあるプロモーションツール(コンテンツ・原稿・デザイン)を作成することができます。
たとえば…
研修医・専攻医の採用広報において、自院の「働きやすさ」を訴求したい場合
「働きやすさ」を訴求するには、子育てと仕事を両立している女性医師にインタビューをし、勤務環境について語ってもらうことも有効です。
取材対象者を選定する際、「ターゲット設定」よりも詳細な「ペルソナ設定」をすることで、訴求効果の高いインタビューにすることができます。
「ペルソナ設定」をした場合
- 子育て中の若い女性医師
- 身分は研修医や専攻医
- 夫の帰りは遅い
- 仕事中は子どもの世話ができないので院内保育所に預けている
- 時短勤務や当直ナシで働いている
「ターゲット設定」と「ペルソナ設定」で取材対象者を選定した場合、どちらが自院の“働きやすさ”を効果的に訴求できるでしょうか。
「ターゲット設定」だけで選ばれた取材対象者も子育て中には違いありませんが、インタビューをすると仕事中の子どもの面倒は同居する親に任せており、院内保育所の利用や、時短勤務、当直ナシといった働き方をしているため自院の働きやすさを訴求することはできません。
一方、「ペルソナ設定」によって選定された取材者へのインタビューでは自院の働きやすい環境をしっかり訴求することができます。
ペルソナ設定を行うメリット
ここでは採用広報における「ペルソナ設定」のメリットについて解説していきます。集患のための広報活動についても考え方は同じです。
自院にマッチした人材採用が可能
「ペルソナ設定」によって採用すべき人物像が具体的に定義されることで、「何を」「どのように」「どうアプローチすべきか」といった具体的な採用アイデアが生まれやすくなります。
具体的なコンテンツや方向性を決めることができ、その効果を最大限に発揮できることで自院にマッチした人材を獲得できます。
ミスマッチによる早期退職を防ぐ
「ペルソナ設定」によって、自院が求める人物像に合致した求職者の応募につなげることができます。入職後のミスマッチがなくなり、早期退職を防ぐことができます。
採用活動が効率化
「ペルソナ設定」により、採用したい人物像が明確化されることで具体的な訴求ポイントがわかり、効率的な採用活動を行うことができます。これによって採用活動にかかるコストも抑えることができます。
認識の統一ができる
「ペルソナ設定」を院内で共有しておくことで採用基準の統一や、採用広報のコンテンツの選定、採用ツールの制作の際のデザインや取材対象者の選定などにおける齟齬を防ぐことができます。
また、「ペルソナ設定」がしっかりしていれば、採用広報において課題が生じても「ペルソナ設定」と照らし合わせることで最適解を得たり、見直しを図ることができます。
まとめ
おおまかな人物設定である「ターゲット設定」から、具体的な人物像を設定する「ペルソナ設定」をすることで、効果的、かつ効率的な集患・採用活動を行うことができます。
「自院に最適な人材が集まらない」「人材がなかなか定着しない」と悩まれている場合は、「ペルソナ設定」によって自院の広報や採用活動を見直してみましょう。「ペルソナ設定」によって、効果の高いコンテンツや、デザイン、文章作成、プロモーションが可能となり、ターゲットに確実にリーチすることができます。「ペルソナ設定」を強く意識し、集患や採用活動にぜひ活かしてください。
民間医局クリエイティブは、医療機関のマーケティング施策に精通しており、集患や採用活動などに役立つさまざまなツールを制作しております。効果の出る集患や採用活動などについてご質問、ご相談などがあれば、気軽にお問合せください。
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